ヒョイ
「きゃッ!」
何が起こったかというと…
私は今浮いてます。
ちゃんと言うと咲にぃに担がれてます…。
「おーろーしーて!」
私は咲にぃの肩の上で暴れてみたけど
咲にぃはビクともしないで爽やかに
「いーや♪」
なんて言って鼻歌を歌っている。
必死に抵抗しているとさすがにウザかったのか
「…いい加減にしろ。落とすぞ」
と言われ仕方なくジッとしていることにした。
「あっ!そういえば言い忘れてたけど、お前は今日七瀬零だわかったか?」
七瀬はお母さんの旧姓で七瀬零(ななせ れい)は、私のイトコ。
偶然名前が一緒になったらしい…
「え?意味わかんない」
「だーかーら、風雅の奴にお前が女だってばれたらだめだろ?」
「うん?」
「で、イトコの七瀬零のふりして倉庫に行けば何事も一件落着!ッてこと♪」
…それっていつもの格好で行ったほうがいいんじゃ?
と思ったことは言わないでおいた。
咲にぃご機嫌だしね…