歩くこと10分
「そこに座れ」
着いたところは、咲にぃの部屋、
一応お金持ちらしいから家は大きい方だと思う。
私の部屋からリビングは徒歩15分だし
庭で運動会できそうだし
…なんて現実逃避してたら
「聞いてんのか?」
と言う咲にぃの恐ろしい声が聞こえた。
「き、聞いてます!」
私はそう叫び?咲にぃの指差した床に正座した。
そんな私を咲にぃは怪訝そうな顔で見て話し出した
「通り名が付いたんだって?」
「付いたらしいです…」
「はぁ~、お前通り名がつくってことは、どんなことかわかってんのか?」
「えっ?」
通り名が付いたらなにかあるのかな?
首を傾げていると咲にぃが盛大なため息をついた
「…通り名は、大体総長に付く」
へ~、総長に付くんだ、ってことは慧にも付いてるのかな?
今度聞いてみよ~
「だが…時々幹部格にも付くことがある」
「でも私、幹部じゃないよ?」
幹部でもないのに何で付いたんだろ?
「だから心配してんだよ」
えっ?なんで?
私が幹部じゃないのと咲にぃの心配
なにか関係あるのかな?
また首を傾げた。