慧said
「うわっ、零!?」
ったくうるせーなせっかく気持ちよく寝てたのに。
「おい!零大丈夫か!?」
俺は隣の部屋から聞こえる騒がしい声で目を覚ました。
零が来てんのか?
つーか大丈夫かって?零に何かあったのか?
……なんだ?この気持ち…
とてつもなく……心配?
最近俺おかしーな…
暇あれば零のこと考えてるし…
ま、考えてもわかんねーからほっとこ
「うるせーぞ、お前ら」
「「あっ!慧!」」
ぷっ、はもってるし!
「何かあったのか?」
「それが…、零が倒れたんだよ」
は?零が倒れた?
頭はパニックなのに俺は、それを悟られないように平静を装って聞いた。
「なんで?」
「零がチョコちょうだいって言うからあげたら倒れた…」
チョコで?
俺は机の上に置かれている箱を見た。
≪※中にお酒が入ってます。≫
まさか…な。
零を見ると顔を真っ赤にしてソファーに横たわっている。
………これで酔う奴始めてみた、よっぽど弱いんだな。
「どれぐらい食べたんだ?」
「えっと………一粒」
恭耶が遠慮がちに口を開いた。
まじかよ…
一粒ってどんだけ弱いんだよ……!
「とりあえずそこに寝かしとけ」
「「はい……」」