恭耶said

プルルルルッ……ガチャ

「もしもし、咲夜さんですか?」

『おー、俺だよ。どうかしたのか?』

俺は、零が洸に絡まれだしたのを見て、紹介の途中に〝面倒なことになっちまう前に了解してもらおう〟と思いwindの中で咲夜さんに電話していた。

「今、零の紹介してるんすけど…」

『は?朱雀のこと片付いてからにすんじゃなかったのか?』

「いやぁ…そのはずだったんすけど…」

『どぅせ零が〝皆と喋れなくて寂しい…〟とでも言ったんだろ?』

さすが兄弟…ズバリ当てた…

「まぁ、そうなんですけど…。」

肯定した俺の言葉の後に『やっぱりなぁ…』と呟く声が聞こえたが続けて話した。

「で、今零が絡まれてるんすけど、舞姫だって言っていいっすか?」

そう聞くと咲夜さんは少し渋ったが『口止めするなら…』と言って承諾してくれた。

「ありがとうございます。あと………≪あのこと≫慧に言っていいっすか?幼馴染だってことだけ…。」

少し遠慮気味に言うと

『隠せって言っても無理だろ?』

と笑いながら言ってくれた。

『でも…零には絶対言うなよ?』

注意&脅しつきで…(苦笑)

『口止めするとき俺の名前出しといてくれ』

咲夜さんはそう言ったと思ったら『じゃな』と言って切ってしまった。

さすが咲夜さんだ…

俺が名前出していいか聞こうと思ってたのに

いい人だよなぁ…

と思いながらwindを出た。