とにかく早く帰りたかった。

これ以上その居場所にいると、

ともみにも、クラスメイトの人達にも強く当たってしまうから…

帰り道。

いつもは大地と帰る道も一人で歩く。

トコトコ歩いている私。

チャラチャラした男の人が横を通り過ぎる時、

「きもッ」

なぜかそんな言葉が口から出てしまった。

幸い、その人は聞こえなかったかもしれないけれど

何にもされていないのに、

私…おかしい…

家へつくと母はいない。

そうだ。。。まだ旅行中か。。。

ベッドに横になると自然とまた涙が出てきた。

たくさん頬に流れ、

最後はマクラに…

いつしか私は眠ってしまっていた。


起きて…少し落ち着いたのか、

さっきまでの辛さはそこに安らいだ。

リビングへ行くと、

なぜか電気がついていて…

「私消さないで寝ちゃったんだ」

急いで消そうとした。

まただ…

なんでいるんだよ…

キッチンには大地がいて…

料理をしていた。

どこにでも現れるな…

ジィーッと見ていると大地が気が付いたのか

「お前、目やべぇぞ?」

「やばくなんかない」

棒読みになりながらも、私はソファーに座った。

「腹へった?」

「ううん…」

「あのさ…」

大地が急に真剣な顔をした。