「ではこちらへ。」


桜さんに案内された。


「菊の間でございます。」


「すまないな。もう下がっていい。」


「決まったらお呼び下さい。」


そう言うと桜さんは
頭を下げて戻った。


個室は広かった。



「ん~畳のいい匂い!」


畳の匂いが私たちを包んだ。