着いた場所は海だった。



海…?


「寒ぃからこれ着てな。」


廉はそう言うと羽織っていたジャンパーを被せてくれた。


「ありがとう。でもこれじゃ廉が…」


「俺は平気だから。夏愛に風邪ひかれても困る。」



あったかい…

ジャンパーからは廉が付けているのか香水の匂いがした。



「何で海に来たの?」


「夜の海ってすげー綺麗なんだぜ。」


そう言うと私の手を握って海外沿いに座った。