「お父さーん」


肩が跳ね上がる。

あぁこの声は……


「瑠璃、こんな時間にどうしたんだい??」

よかった

もしも今瑠璃が来てくれていなかったら
私はおかしくなっていたかもしれない。

「直してほしいものがあるの」

私は扉を開けた。

目の前には、人形を抱いた
瑠璃がいた。

「手が取れちゃいそうで
可哀想だから、早めに
直してあげてほしいの……」

瑠璃は申し訳なさそうに
人形を差し出した。