「あ、琥珀ちゃんおはよう」

リビングの扉を開けると、水晶が
こちらに気付いて笑いかけてくれた。

「お、琥珀ー!
早起きだったんだなー
朝いなかったから
びっくりしたぜ!」

明るく両手を振りながら
騒ぐ黄金。

「おはよー。
今日はしんどくない?」

いつもみたいに優しい瑠璃。

「ん、大丈夫!
お腹すいたなーっ今日は
朝ごはん何だろーねっ!」

ちょっと前までと同じように、
明るく元気に、楽しそうに。


『琥珀はいつもと変わらない振舞いをして』


翡翠がそう言ったから、
あたしはいつもどおりの【琥珀】。

「【お父さん】はもうすぐだから
リビングから出ないようにって!」

聞いてもいない言葉だけど、
確実にここに繋ぎとめるために。


『黄金、瑠璃、水晶から目を離さないで』


真意はまだよくわからないけど、
翡翠には考えがあるはずだから。


『【今】を解くのは、

僕と琥珀と、真珠だけでやるよ』




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