「限界になれば、
 ここに勝手に戻ってくるから。
 好きにすればいいよ」


「ごめんなさい」

彼は言って、走り出した。


……因みに僕には、
彼が何を言っているのか分かるようになっている。

彼はどうして、僕に礼を言ったんだ?
僕の姿はどう見ても、死神のそれなのに。


彼は本当に、変な人だ。




  ―おわり―