「あ!青山や!!」
体操服から制服に着替えに行く途中で、廊下を歩く青山颯を発見!
ピンクのストライプシャツなんて着て。
「ピンク似合う~」とはしゃぐ姫華ちゃん。
「確かに。青山しか着こなせんな、あれは」
「緑川先生だって似合うもん」
「いやいや、緑川にはピンクは無理や」
私と瑠美のやり取りを聞いていた姫華ちゃんは、ほっぺをピンクに染めながら言う。
「好きな人は何を着ててもかっこよく見えるもんね」
私も瑠美も今は、恋をしているわけで。
その姫華ちゃんの言葉に、うんうんと頷いた。
ほんまにそうや。
好きになるまで、黒岩のことなんかどーでも良かった。
ほぼ3年間、黒岩がどんな服着てたか知らん。
髪型だって、変わったんかどうかわからん。
でもさ。
好きになるとさ。
ほんのちょっとの変化に気付く。
あ、髪伸びてるとか。
あ~、今日は疲れてる、とか。
恋ってやっぱり・・・・・・すごい!!