「もう少しで終わるから、俺の車の前で待ってて」



目も合わせずにそう言った黒岩をもっと怒らせる発言をしちゃった私。



「先生の車ってどんなん?」



大きなため息をついた黒岩は、険しい顔を向けた。




「お前、あほちゃう・・・・・・好きな男の車も知らんの?」



「ごめん」



「駐車場の一番奥の黒い車や」




廊下を歩きながら、反省・・・・・・




でも、黒岩のこと好きになったのはほんまに卒業間近やったし、それどころじゃなかった。




どうすれば黒岩に近付けるかって必死やったし、車とかチェックする暇もなかった。



てのは言い訳やけど。





黒岩自身が好きやから車なんてどうでもよかったって言うか・・・・・・


あ~、どれも言い訳や。





あれ?



今気付いたけど、車で待っとけってことは、送ってくれるん?




車の中でふたりきり??



キャーーーーー!

どうしよう。



めっちゃドキドキするやんか~!!!!