「気付いてたんですか・・・・・・?」




こんなに早くに想いを伝えられるなんて夢みたいや。


卒業まで胸にしまっておかなあかんと思ってた。





「何となく。手紙に名前を書かんかったのはわざとや。好きじゃなかったら、わからへんやろう」



緑川先生でもそんなことするんや・・・・・・

なんか意外。



で・・・・・・


言っていいんかな?





「私の気持ち、伝えてもいいんですか?」




「ちょっと・・・・・・待ってくれ。う~ん。どうしよう・・・・・・」





困った顔をした緑川先生は、教室の中をうろうろし始めた。




「好き・・・・・・なんか?俺のこと」




「はい。無理ってわかってるけど、ずっと前から好きでした。サッカー部顧問になってくれてからはいっぱい話せてほんまに嬉しくて・・・・・・」




止まらへん。


もっともっと言いたいのに、緑川先生に止められた。





「あのな、話っていうのは・・・・・・」




真剣過ぎる表情を見て、もしかして私が期待しているような内容じゃないんかもしれんと思った。