教室で待ってると、緑川先生の足音が近付いてきた。
もしかして、私と緑川先生ってもう両想いなん?
そんなことを考えて、ひとりでニヤニヤしてしまった。
暗い教室の中、電気もつけずに待ってる私。
寒いのに、寒くない。
不思議。
「おう、おったんか?電気つけろよ」
って普通に電気をつける緑川先生。
だって、
だって、禁断の秘密の恋やったら、電気とかつけん方がええかと思ってんもん。
萌美と黒岩先生もこんな気持ちやったんかな。
遂に私も・・・・・・
「なんで俺からの手紙ってわかったん?」
「え?あ、緑川先生の字やったから」
「俺の字、わかるんや」
告白されるんかな。
本気で期待してまう・・・・・・
「わかるよ。そりゃ」
「なんで?」
私に告白させたいんかな。
「緑川先生の字、覚えてるし・・・・・・それに、他にあんな手紙くれる人おらんと思ったから」
「そうか。お前、もしかして、俺のこと好き?」
ニヤリともせずにそう言った。
真剣な表情やった。