「緑川先生とクリスマスパーティーがしたいです」
ここまで来たら、どこまでも言ってしまえ。
あぁ、私・・・・・・萌美に似てきたな。
「サッカー部でパーティー?」
「別に部活関係なくてもイイですけど」
親指をあごに押し当てて、考え込んだ緑川先生。
これ以上困らせるのもかわいそうか。
「一緒にクリスマス過ごせたらいいな~ってちょっと思っただけです!!」
かわいくそう言って、その話題を終わらせようとした。
が・・・・・・
「大越、それって・・・・・・」
すぐに真剣になっちゃうところも大好きやで。
軽く流せないそういう性格、めちゃ好きやで。
「緑川先生は、私の憧れやから」
好きとは言わない。
困るってわかってるから。
“憧れ”って便利な言葉や。
いろんな意味に取れるもん。
「お、おう。そうか・・・・・・ありがとう」
照れくさそうに、鼻先を指で触る緑川先生。
いつか、いつか・・・・・・
言えるかな。
真正面から、“大好きです”って。