「ちょっとお時間イイですか?」
休憩中に、黒岩に近付いた。
「ええけど、ここでええか?」
ペットボトルのお茶を一気飲みする黒岩ののど仏にキュンとした。
かっこええ首のライン・・・・・・
って、私変態か!!
「自販機のとこで待ってます」
私はそう言って、歩き出した。
「ちょう、待てって。自販機のとこで話すなら、一緒に行けばええんちゃう?」
甘い笑顔でそう言った黒岩に、私は照れながらも嬉しさを隠せずにニヤニヤしてしまった。
「お前、変に意識しすぎやねん。コーチと生徒が一緒に歩いて、何がおかしいねん?」
「あ、そっか」
「練習中も、俺のこと見んようにしてるし、余計おかしいっちゅうねん。見たいんやったら見ればええやん。寂しいやん」
久しぶりのこういう会話。
自動販売機でお茶を買った私は、その横のベンチに腰かけた。