「そりゃ、出たくないやろ」
私と瑠美は顔を見合わせて、うんうんと頷いた。
ここ１週間、部活内でのみんなの会話と言ったら、青山のことばっかりで。
それも、先輩達が何も知らんと、大河内さんの話とかするから、かなり参ってるみたい。
当の大河内さんは、部活にやる気ないみたいで、休みがち。
このまま、入部せんといて欲しい。
ほんまか嘘か知らんけど、これ以上姫華ちゃんを追いつめて欲しくない。
だって。
過去の話やし。
もし事実やったとしても、今は青山は姫華ちゃんが好きなんやもん。
と断言しちゃってる私やけど、青山の本音はどうなんかわからん。
黒岩が言ってたように、やっぱり生徒に恋なんてありえへんのやろか･･････
「終わったら、青山んとこ行かへん？」
同じ気持ちやった。
「同じこと考えてた！！姫華ちゃんも連れて、青山にほんまのこと聞こうや」
私と瑠美にとって、姫華ちゃんは特別な存在で。
なんて言うんやろう。
うちらが守ってあげやなあかん存在っちゅうか。
姫華ちゃんを守る会、みたいになってる。
