「ようた・・・・・・」




市民グラウンドに向かう途中の道で、空を見上げてつぶやいてみた。



何が変わるわけでもないけど。


届いて欲しいな、と思った。






太陽のような陽太。


ほんまに太陽やった。



ううん。

今も。



陽太がおるのとおらんのとでは、全然違う。




好き同士じゃなくなった今でも、陽太パワーは継続していて。




「おら~、お前ら、ちんたら歩くな!!」



自転車に乗った黒岩が私達を追い越していく。





陽太・・・・・・



心の中で呼んでみる。




陽太、陽太、陽太。


大好き。





やっぱり、大好きやねん。


別に、ええかな?



このまま好きでおっても。



迷惑じゃない?





どんどん遠くなる背中につぶやいてみるけど、その背中はあっというまに見えんくなった。