部活が終わった後、中学へ行くことになった。
瑠美の命令で。
緑川と昨日話した瑠美は、話の内容はあんまり教えてくれんかった。
ただ、“ちゃんと黒岩先生と話さなあかん!!”と。
うん。
せやな。
話そう。
「おお、小阪。どないしてん」
職員室に顔を出すと、いつも通りの黒岩がいて。
小阪、なんて自然に言われると逆にドキっとしてしまう。
「ちょっと話したくて」
「ほな。車で待ってて」
なんか。
彼女みたい。
普通に。
うちら、恋人同士みたい。
でも、違う。
肝心な話とか全然してくれへんし、
恋人じゃない。