「そうそう。めちゃいい先生やねん」
明らかに何か気付いたお母さんは、私の顔をじーーっと穴があくほど見た。
「卒業アルバム後で見せてみい」
そう言って、髪を洗い始めた。
「何かお手伝いしますよ、お母様」
「きもっっ」
「お背中流しましょうか?」
「じゃあ背中ゴシゴシして」
私は何年かぶりにお母さんの裸体に触れた。
「懐かしいわ。小さい頃、よく背中ゴシゴシしてくれたんやで。覚えてる?」
「まじで?」
覚えてるわけない。
てか、そんなかわいい少女やったんや、私。
「両手で力いっぱい背中洗ってくれてん。ゴシゴシゴシゴシって言いながら」
なんかわからんけど、泣きそうや。
お母さんとお風呂、久しぶりやったけど、めちゃ楽しかった。
私、大事に大事に育てられてきたんやなって気付くことができた。
お母さんが大好きで、お母さんお母さんって朝から晩まで追い回してた。
「胸、大きくなる体操教えたるわ」
お母さんは、私の胸を見つめながらそう言って、お風呂からあがった。
ほっといてーーー!
遺伝やし!!