「お母さんって、高校時代に教師に恋しとったんちゃう?」



この一言で、私の勝利確定!!




気まずそうな顔をしたお母さんは、ちょっとトイレってわざとらしく言い、その場を離れた。




てか!!


本、トイレに持ち込まんとってぇ~!!






そっか。


お母さんも、先生に恋をしとったんやな。



それで、辛い想いをしたから・・・・・・反対してるっちゅうこと?





今では、“恋”なんてものからかけ離れた生活してるお母さんやけど、お母さんにもちゃんと高校時代があってんやな。


で、私とか瑠美とか姫華ちゃんみたいに、恋に悩んで涙したりしてたんか・・・・・・




その頃は私はもちろんこの世におらんわけで。




でも、そういうお母さんの淡い青春があって、その後にお父さんに出会って、私が生まれた。




そう思うと・・・・・・なんか不思議やな。



どこかで何かが違ったら、私はここに存在せんかったんや。





今さらやけど、お父さんとお母さんが出会ってくれたことに感謝せな。