最後に残ったシャーペンを手にとった時。



急に視界が反転した。



背中にはさっきまで座っていた椅子があって、少しだけひんやりする。



でも、頭は痛くなくて、何かの上に乗っている感触がする。



そして目の前には



不気味なほどにニッコリと笑ったユウがいた。




「今日は積極的だね?」


「っ〜!!は、離してっ!」


「嫌だな〜奈央から乗ってきたのに。」


「違っ…」



動こうと思っても、ユウの腕が身動きをさせてくれない。



この体勢……恥ずかしすぎるっ!



その時、フッとユウの顔が近づいた。



「膝枕、って俺のキャラじゃないんだけど……奈央がしたいならいいよ?」



そう言って、またニッコリと微笑む。



っていうかあたしのキャラでもないから!!



ユウがそうさせてるんでしょ?!



そう言う前に、ユウの指があたしの唇を撫でた。



「んっ…」


「ご褒美、ちょうだい?……ご主人様。」