自分が悪くても認めないほうですから。

「藤崎と愛咲には床にワックスをやってもらう」

「えぇ?あたしやだ。やりたくない」

「明日の体育中止にするぞ」

 なんですとー!中止にされたら唯一の楽しみの体育を奪われたらあたし生きていけない。

これはやらなくては。藤崎にいっぱいやらせればいいか。

「やります!」

「よし、藤崎もやれよー。じゃあ終わったら職員室きてくれ」

 早く終わらせてかーえろっと。

「ちぇっ、まるで俺がサボるみたいじゃん」

「本当だよ!サボるのはあたしなんだから」

 あたしがサボらなくて誰がサボる。

 今日のお昼ご飯なんだろ。お寿司かな?ラーメンかな?

「そうそうってちげぇよ!お前もやんの」

「は?やだめんどい」

「即答で言うな」

「そういえばワックスどこ?」

 よっしー先生何も教えてくれないからわかんないじゃん。

さらにやる気なくなってきた。

「ここにあるけど。なぁ倉木の好きな人知ってる?」

「来未ねぇ。いないと思うよ。チャンスじゃん」

 ズキッ。・・・・・・・・。今の何?ただ藤崎があたしに来未の好きな人聞いてきただけじゃん。

藤崎のことを好きになるのはありえない。あたしには峰村先輩がいるもん。

仮にあたしが藤崎のこと好きだったら峰村先輩は?

あたしがずっと片思いしていた先輩なんだよ?

好きになるなんてありえないんだから!