半分頭が真っ白なまま、駿に連れられて教室に行った。




あたしの席に座ってる汐莉がいた。





「…お疲れさま。」

「汐莉…。」

「聞いたんでしょ?あの人たちに。」






あたしが頷くと、汐莉は目を逸らした。





「汐莉…あのさ…」

「お姉ちゃんは死んでない。ただ…植物状態のまま。お姉ちゃん、優衣に負けたってことで仲間からボコられまくったみたい。」





アイツらの言ってたことはほぼマジってことか…。




いくらあたしでも解る。




植物状態って…目覚めねぇかも知れねぇんだろ?





「汐莉…あたし…何て言えばいいかわかんねぇ…。ごめんだけじゃ…。」

「…謝られたって、お姉ちゃんは起きない。」






そうだよな…。




あたしは…無力だ…。






「お姉ちゃんは、あたしが世話してるの。親は、お姉ちゃんを完全に見捨てた。」





見たことないような汐莉の目。





あたしはこの目が何か知ってる。





…恨みだよな…?






「植物状態のお姉ちゃんの世話は辛いよ。許せなかった。お姉ちゃんをあんな風にしたことも、あたしがこんな苦労をしてるのも。」

「汐莉…それは優衣のせいじゃ…!」

「駿、大丈夫。…あたしのせいだから。庇わなくていい。」





あたしは聞かなきゃいけねぇんだ。




全ての元凶はあたしだ。