いつになく弱ってる優衣。




さっきはイライラしてたのにな。





「なにがあったんだ?」

「…。わかんねぇ。」

「は?」

「夕食前に…汐莉から電話きたんだ。それに出たら、『優衣にはいい加減うんざり。もういられない。』って言われた。」





それはおかしい…。




だったら俺にあんな電話してこねぇだろ。






「汐莉は…あたしの初めての友達だ。あたしが普通になりたいって言ったときも汐莉だけは笑わなかった。」

「そうか。」

「汐莉だけはあたしを怖がらないで目を見てくれた。」

「…。なぁ、優衣。」

「なんだよ。」

「お前、汐莉に最近変わったことねぇか?」





どう考えてもおかしい。




こんな弱ってる優衣、見てらんねぇし、少し協力しますか。






「今日…態度が変わったとは思ったんだ。」

「もっと詳しく。」

「昼の前、あたしが先輩のチームに呼び出されたんだ。汐莉は教室にいて、戻ったら汐莉が何か変だった。」






…。




簡単じゃねぇか。





「その先輩のチーム、潰せ。そいつらが汐莉に何か言ってる。」

「マジか…!?」

「あぁ。それから汐莉に話聞けばいいだろ?汐莉を信じてみろ。ダチなんだろ?」

「…わかった…!」






そう言って、優衣はいつものように笑った。




不意打ち…!





でも、まぁ、いつもの調子を取り戻したみてぇだな!