「……にゃっ!?」


ついにあたしの両脇に手を入れて…ひょいっと抱き上げると、隣のソファに…ぽんっ!



「や~~っ!」


当然、くっつき虫はごねますよっ!


「にこちゃん……っ」


往生際の悪いくっつき虫は、由貴くんに向かって目をうるうる…。


「由貴く~ん…っ、由貴く~ん…っ」


由貴くんに向かって手を伸ばす。


「…~~~っ!!」



はぁ…っとため息をついた由貴くんは……。


あたしをチラリと見て、自分の膝をぽんぽん叩く。


「~~~~!!!」


あたしは大喜びで、ぴょんっとそこに飛び乗った!



「んふふ~~っ」


今度は足までがっしりしがみつく。



「…………。」


由貴くんはちらっとそれを見て…天を仰いで片手で顔を覆って、はぁ~~っと長いため息をついた。



「……にこちゃんて、可愛い顔して時々鬼だよね………。」


なんて、そんなことを言うものだから…


あたしはぷうっと頬を膨らませて


「なんで~~っ!?」


「…………。」









お子さまなくっつき虫に由貴くんの苦労はまだまだわかりません…………。