「なんか喉渇いたわねぇー…。ちょっと休憩しましょ?」



言うが早いか凛子さんはキョロっと辺りを見回すと、またスタスタと近くのカフェに歩いて行く。



「いや…っ!だから早すぎだって……っ!?」



俺…………今日、何回そう言いながら…あの真っ直ぐな背中を追いかけてるだろ~…。



どこまでも凛子さんは凛子さんで………そのペースを崩しはしなくて…………。



まるで俺はほんとにご主人様を追っかける飼い犬みたいだよ~。




そんなことを思ってたら…………先にさっさとカフェに入ったはずの凛子さんが紙袋を持って出て来た。



「………あれ…?入んないの……??」



「人が多くて面倒くさいわ。………そっちの公園にでも行きましょ?」



そう言って、紙袋をちょっと掲げて見せる。







中には………二つの、アイスティーが入っていた………。









「………ありがとう。」



呆けたみたいに……俺の口からぽつりと言葉がこぼれていた。









「……??………いいのよ。ついでだから。」



「あははっ!」








ヤバイな……俺。









今……絶対、超しっぽ振ってるかも。










「…………付き合わせて悪かったわ。……でも、いい子ね?瑠威。おりこうよ。」



「~~~っ!!!」










あーーー!!もうっ!!
ほんとマジで……!!!









俺……あなたの犬になりたいっす。