「てか、いつまでここにいんだよ」






八瀬が辺りを見回しながら言う。
話しを変えるなんて怪しからんが、まあ、冷静に、落ち着こう。






『八瀬、今何時?』


「14時20分…てか、八瀬?」


『ありがとう、八瀬』


「いや、八瀬って誰だよ」





八瀬なんか、無視だ!無視!






てか、開始からまだ20分しか経ってない…。






『とりあえずさ…誰にも見つからない場所に連れてって欲しいんけど』


「誰にも見つからない場所……分かった」


『どこか良い場所があるの?』


「あるよ、とっておきの秘密の場所が」





そう言って、フッと笑う。

あ、笑らうと目が無くなる…。
七瀬の笑顔って無邪気で子供みたい。






無邪気な笑顔って、久々に見た気がする。
皆悪魔みたいな笑顔しかしないからね…。