『あの…あなたの名前は?』
気づけば目の前の少年に
名前を聞いてるアタシ。
いや、アタシ何聞いちゃってんの!?逃げなきゃダメでしょ!!え?バカなの?ねぇ?バカなのかアタシ!
「俺?…七瀬…七瀬輝」
『七瀬君は何組?』
「1−C…」
『へっ?同じクラス?…席は!席はどの辺?』
「確か…3号車の前から3番目の右側」
あらっ?その席は確か…。
『…アタシの隣っ!?』
「…マジで?」
『…えっ?』
って、おいいぃ!!!
え?あんたバカなの!?隣が誰か分かんない?アタシ女なんですけどぉお!!ちょっと、気づいてよ!!
てか、アタシもバカなんじゃないの?何で隣が分かんないの!?
『アタシの事知らないの!?』
「まあ…」
がびーん!!!
はい、ガラスのハートにヒビが入ったー!!!
『ちょっ!ひどくない!?アタシ女だよ?男の中にアタシみたいな花がいるんだよ!?何でこんな美少女に気づかないのさ!!!!』
「……」
『……ごめんなさい』
七瀬君は無言でシラけた目を送ってくる。
すいません、本当に調子に乗りました…はい。
美少女は言い過ぎました。