このようにユラ王女という人柄は、気さくで、けれども確りと芯の通った女性だ。

俺たち近衛隊は王族警護が仕事だから一番近くにいる。
そんな俺たちに接する王族一家は、普通だった。

傲慢さは微塵も無く、優しく楽しく面白く。けれど国民の為を第一に考えている。

こんな王を戴ける俺たちは、幸せだと思っている。



そしてその中でも一番人気なのが紅一点のユラ王女だった。

美人な筈なのにそれを微塵も感じさせない出で立ち。
けれどもすごく魅力的な女性である。


フレイア王子と共に研究所で研究し、ジル王子と剣術や武術を磨き、図書室に通いつめて努力を怠らない。それがまた、好感度アップに貢献しているのだろう。


あの暁の空の様な瞳は、一日がより良い日になるような気分にさせる。



『―――いってらっしゃい、イル隊長―――』



貴女の為なら。貴方たち王族の為ならば。


全てをかけて、俺は戦います。