どうしよう…。

なんでこんな大事な約束忘れてたんだ!俺は…。


幸枝は上客なのに…。


焦りとは裏腹に、電話は全くつながらない。




その時、ハヤトさんがロッカールームに入ってきた。



「どうした?ショウ。」


「ハヤトさんっ!俺、ちょっと店抜けてもいいですか!?」


「は?」


ハヤトさんは怪訝そうな顔をした。


「理由は戻ってから話します!!」


「あっ、おいショウ!」



俺は店を飛び出した。


幸枝はきっとまだ俺を待ってるはずだ。


約束をしていたみせまで走る。



幸枝は、絶対に繋ぎ止めておきたい客だ。

俺は店に駆け込んだ。