俺はまた莉子の方を見た。



水割りのグラスを傾けながら、チラチラとこっちを見ている。



…と、



そんな莉子の隣に、また、アキラが座った。






…くそっ…


あいつの隣に他の男がいるのを見るのは無茶苦茶嫌だ!



…俺は他の女とこんな事してるのに…?


俺のワガママか…?



「ショウちゃん、何だか今日は落ち着かないのね…」



心無しかソワソワしてる俺を見抜いたのか、幸枝がそう言った。


「そんな事ないよ。あ、何か飲む?」


…ダメだ。


今は仕事中だ。余計な事は考えないようにしよう…。


俺は、空いたグラスに手をかけた。



「ん~…私もまだいたいんだけど、今日は主人が早く帰ってくるのよ…。だから、帰るわね。」