「ちょっ…まってよ…。私達、結婚するんでしょ??婚約してるじゃない!」


私は俊也にすがりついた。



「…お前とは結婚しない。婚約も無しだ…。」



俊也の言葉に、全てが崩れ去った気がした。



「由佳!あんた、彼氏は!?」


再び由佳を睨み付ける。



「…別れちゃった。だって、俊也のが私の事愛してくれるんだもん。」



由佳はあっさりとそう言った。



「早く出てってくれよ。」


…俊也の声。



私はその場から動く事ができない…。



俊也は、強引に私を部屋の外へと押しやった。


そのまま、私は玄関の外に追い出された。




ガチャン!!



扉の向こうで、鍵をかけた音が響いた。