「さっ……わんないでッッ!!」
バシッ!と響く音。
ジンジンと痛む右手。
「ちょっ……!和葉(カズハ)!」
「………ったぁ…」
―――ああ。これだから、男は。
「ちょっ……和葉…ちゃん?」
「かっ…和葉!何してんの!?」
―――ああ、もう
「………っるっさいな…」
ギロッ、と睨みながら言うと、若干ビビる男たち。
―――ああ、イライラする。
もっとも、この男たちは、その理由がわからないだろうけど。
「お……おい、お前、和葉ちゃんに何したんだよ?和葉ちゃんが嫌がるようなこと……」
「しっ!知らねーよ!
ただ……肩触っただけで…」
……は?
「和葉……あんた、肩触られたくらいで…ひっぱたくこと……」
友達が言ったその言葉に、プチッ、と何かがキレた。
「“肩触られたくらいで”……?」