あたしはきっと、幸せの
絶頂にいた。
だから、いとも簡単に
その幸せは砕かれた。
暗闇に突き落とされるの
なんて簡単なんだと思い
知らされた。


朝からなんだか嫌な予感
がしてたんだ。
優介からもらった指輪が
朝起きたら落ちていた。
普段は絶対にそんなこと
ないのに…。

「おはよ~。」
リビングに行くと、もう
お母さんが朝食の準備を
していた。
「あら、今日は早いのね!
朝食食べちゃいなさい。」
お母さんっていつも
こんな早くから凄いな~
なんて呑気なことを思い
ながら出された朝食を口
に運ぶ。
時計を見ると、まだ
6時30分だ。
いつもあたしが起きるの
がだいたい7時30分
だから、今日はいつも
より1時間も早起きした
ことになる。
こんなのあり得ない…。


朝食を食べ終わっても
まだだいぶ時間があった
から、部屋に戻って
テレビを見ながらゆっくり
着替えたりした。
最近は毎朝、優介と一緒
に登校している。
優介のチャリで(笑)