ーー
---
――――――
あ…れ…?
ここは…どこ…?
誰かがあたしの名を
呼ぶのが聞こえる…。
戻らなきゃ…。



うっすらと意識が戻る。
視界がぼんやりしていて
よく分からない。
ここはどこなんだろう?

「舞っ!舞っ!
舞が目を覚ましたわっ!
お医者さん呼んでくる!」

お母さんの叫ぶ声が…。
あたし、一体…?

しばらくして、自分の元
へ数人の人がバタバタと
かけてくるのが分かった。
何が起きているのかが
分からなくて、混乱する。

またしばらくして、男
の人の声がする。
「もう大丈夫ですよ。」
その声が終わると同時に
お母さんとお父さんの
すすり泣く声がした。

そして、やっと自分の
身に何が起きたのかを
理解する。


そうだ…あたしは…
事故にあったんだ…
優介と手を繋いで
渡っていたら、突然
トラックが突っ込んで
きて…それから…


そこまで思い出した時、
ハッとした。
優介は…優介はどこに?