父と詩織……二人の生活は乱れに乱れ、もう手も付けられない状態にきている……部屋を一望した沙織は感じた。


洗い物、洗濯物の山、山、山……コンビニ弁当や惣菜の食べ散らかし、ジュースやビールの空き缶……。


もう足の踏み場もないくらいに、その世界は汚れていた。


沙織は台所に入り、片付けにかかる前に、中谷雅之にメールを入れた。


マー君

ちょっと用事があって実家に帰ってるの。
冷蔵庫開けて、何か勝手に食べていてね。
もし遅くなったら、適当に帰っていいよ。
急な事でごめんね。

      サリー


体の繋がりから、二人には新しい呼び名が出来ていた。


  マー君とサリー