向こうから歩いて来た女の子……詩織?


   詩織なの?


髪、染めたんだ?


鼻が光ってる!それってピアス?


痩せた?


目がうつろ?焦点が合っていない。


「詩織……」


「何の用よ?」


第一声の言葉に…私はあまりにもびっくりして、息を飲んだ。


可愛いかった詩織、甘えただった詩織、淋しがり屋だった詩織、恐がりだった詩織……誰が…誰が……詩織をこんな風に変えたの?


犯人よ~出て来い~



 犯人はお前だ!
     お前だ!
      お前だ!


と訴えているように、詩織は私を上目遣いで睨んできた。