『私は羽那ちんをいっぱい傷つけたよね』

「そんな、もういいよ」


『よくないよ。それに、羽那ちんにはもう、傷ついて欲しくない』

「桂子ちゃん……」



続けてこう言ってくれた。



『これだけは、忘れないで。私は羽那ちんの味方だから』


って。



私は、ただ黙って聞いていたけど、すごく嬉しかったよ。


この言葉に、どれだけ救われたか。


どんなに残酷な日々も、乗り越えられたのは。


自分の味方が、1人でもいてくれたから――。