「庵、早く行こうよ」 甘ったるい声でいお君に語りかける、女の人。 「あぁ、行こう」 私の横を通過する―… 「えっ?」 振り向いた時には、いお君達は角を曲がってしまって見えなくなっていた。 耳がじんと熱く感じる…。 …今の… 嘘じゃないよね…?