いお君が私と離れたいなら、


私もいお君から離れる。




これ以上、私を期待させたりしないでほしい。


これ以上、私を嫌いにならないでほしい。



だから、その前に自ら離れる。



私は海人に抱きついた。


それに答えるように、力をこめて抱きしめ返してくれる。




「美優…ほんと、バカだよ」



海人が呟いたのは、風の音で聞こえなかった…