私はバイトで遅くなり、帰りを和葉先輩に送ってもらっていた。


特に気まずいなんてことはなく、優しく接してくれる先輩を頼りにしていた。



暗く肌寒い春の夜道。


街頭の光と月の光だけが私達を照らしていた…




「美優ちゃん…やっぱり俺じゃ、だめだよね」



ふと口を開いた。



私は少し驚いたけど、真っ直ぐに先輩を見て言った。



「…はい」



先輩は少し切なく微笑んだ。