「たっだいまぁ」

「おかえり〜いつもより元気ね!」

「まぁね」

お母さんがすぐにあたしの様子に気づく

「え−なんかあったの?」

「ちょっと懐かしい人に会っちゃった」

帰りの電車での再会をお母さんに話す

「ふぅん。12年も」

「なんでだろうね−、普通そんなに覚えてないよね」

「そうねぇ」

覚えてないよ、

覚えてるはずがない。

だってあの保育所にあたしの存在なんかなかったんだから