あの頃の記憶が走馬灯のように頭を駆け巡る

「あの、俺−…」

「そ、奏多…くん」

「はぁ?」

やばい
間違えたかな…

でも何故だろう
変な自信があった



「奏多くんだよね?」

「うん、俺、福山奏多」

そういうと笑った



「うん、覚えてるよ」

今度はあたしが笑う

「よかったぁ」

奏多くんの顔がぱあっと明るくなる

「もうなんで最初はぁ?とかゆうの−?」

「聞こえなかっただけ♪俺、悠ちゃんのこと12年間ずっと覚えてたよ」

「え。」

−… まもなく〇〇駅 〇〇駅 到着いたします

「あ、じゃ俺ここだから」

「あ、うん」

「じゃあ、またね!」

「うん、またっ」

"バイバイ"じゃないんだ
"またね"かぁ

なんか次があるって感じがして嬉しいかも☆