「ねぇ−聞いてる?」

その言葉で現実に引き戻される

「え、あ、うん。あ、はい。」

「あはは、絶対聞いてねぇ−だろ」

寛人が馬鹿にしたように笑う

「やっぱ覚えてないっか」

そう言って一瞬だけ悲しそうな顔をした

「俺、保育所で一緒だったんだけど」

え!

思い出したくない過去が蘇る