「も、もう反省していますわ！！あ、あなたに……春姫さんにも酷いことをしたと、本当に思っていますし……」
よほど謝罪を述べるのが恥ずかしいのか、絵理子の顔は蕪城先生について話している時よりずっと真っ赤だった。
その姿につい笑ってしまうと、絵理子は眉を吊り上げて怒った。
「なにを笑ってらっしゃるの！？わたくしは、す、素直に、申し上げましたのにっ…」
『わかってるよ。もう終わったことだから、絵理子って呼んでるんじゃん』
でしょ？と言うと絵理子は口をきゅっと一文字に結んで、こくんと頷いた。
……やっぱり、なんか憎めないんだよね。
って、そんなことより今は蕪城先生だよ！！
『で、喋り方ももちろん…』
「ええ。昨日、パーティー会場で話されていたあのままですわ。ワイルドな蕪城先生の方が、逆に人気になってしまいましたわね」
どこかバカにするような笑みを浮かべ、絵理子はクスクスと声を漏らした。
……うわぁ、ムカつく。
「春姫、やっと人が散りましたわ！」
華苗の声に振り向くと、言われてみればさっきより人は減っていた。
…じゅーぶん、あたしには多く見えるんだけどね。
「さあ、アタックなさって！」
『へっ？あ、アタックってなに！？』
突然意味のわからないことを言い出した繭に、ドンッと背中を強く押された。
