〜二日後〜


音楽室にて…

みっくん「じゃぁみんなあわせるよ!!」

〜♪キーボードが響き
〜♪歌声が重なる
〜♪ベース、ギターが追いかけ〜♪ドラムがリズムをきざむ
───────────
君を探すげど
あるのは僕の記憶だけ。何をやってるんだろう…後悔しても意味なんて…こんなに愛してたのに…君の温もりは
冬の寒さとともに消える───────────
…。

みっくん「やっぱ…俺ら最高じゃね!?」

ゆうくん「この達成感…」
しゅう「俺ら天才だよ!!」
ラビ「…。」

かっくん「ん?ラビ?どうしたの?」

ラビ「俺、用事思い出したわ…」

しゅう「え?帰るの?」

ラビ「みんなごめん!」

俺はむしょうに泣けてきたんだ。
海へ行って、
ひたすら涙を流しながら大声で歌った。


俺は未練たらたらで、
香恋…香恋って
心の中で叫びながら歌い続けた。

少女「なかなかいい声してるんじゃない?」

涙でぐしゃぐしゃになったままの顔で俺は振り向いた。

少女「…(--;)あーあ、せっかくの顔が台無しよ。はい。」

少女はそういって僕にハンカチを貸してくれた。
俺はそれで涙か鼻水がわからない物をふいた。

ラビ「あっ…りがっ…と…」
少女「あんた男でしょ?さっさと泣きやみなさい。」
僕は急に泣いてるのが恥ずかしくなってきた。

ラビ「君は誰?ここによく来るのはなぜ?」

少女「…私は百合。遠野百合。私は冬の海が好きだからいるの…」

ラビ「…俺には聞き返さないの?」

少女「だって興味ないわ。あなたが誰であろうと。」
ラビ「ねぇ?甘い物すき?」
少女「好きよ?」

ラビ「じゃぁ明日もここにいて?」

少女「言われなくても毎日くるわ。」

ラビ「そっか…じゃぁまた明日!」

俺は急いでかえって
チョコケーキを作ったんだ。
ハンカチは洗濯して…

甘い甘いチョコケーキ
多分僕は君に恋をしたのかな?
俺は想いを込めてケーキ作りに励んだ。