「────あの猫、奏ちゃんに似てる」 ………は? 「ね、ねこ?」 窓の外を覗くと、由茉の部屋のベランダで真っ白な猫があくびをしていた。 「あくびした時の表情までそっくり」 弥琴はくすっと笑った。 ………なんだ。 由茉のことを見てた訳じゃなかったんだ。 (─────ん?) ちょっと待て。 何であたし、安心してるの?