気付けばあたしは部屋を飛び出していた。 パジャマのまま、靴もはかずに走った。 只ひたすら弥琴の元へ。 もう頭の中がぐちゃぐちゃで、自分が何をしたいのかわからなかった。 ただわかるのは、自分の中で少しずつ、けど確実に 何かが変わっているということだけだ。 勢い良く弥琴の部屋の扉を開く。 するとそこには、楽器を手に仲良さげに話す二人が─────── ………と、思いきや。