圭は昔からやっぱり格好良くて、モテていて。友達にも『いいなぁ、ナツはあんなに格好良い幼馴染みがいて』とよく言われた。


そう言われることが嬉しかったし、自慢だった。

本当の兄妹のように仲良くしていたし、圭を本当のお兄ちゃんのように慕っていた。圭も私を本当の妹のように可愛がってくれていた、と思う。




…それが当たり前で、それがずっと続くと思っていた私は、今よりもずっと子供だった。それは年齢だけじゃなくて、現実を知らない点でも。

今の私も、充分子供だろうけど。